五月一日、八王子家庭教会(多摩東京教区)に天の父母様聖会の方相逸・神日本大陸会長夫妻を迎えて、「天苑宮奉献に向けた重荷の清算と精誠の為の多摩東京教区出発礼拝」が行われました。説教に立った方相逸・大陸会長は、訪韓して参加した一連の行事について報告し、真のお母様が願われる、影のない生活の大切さを強調しました。(文責・編集部)
宝物のような若者たちを教育し
新しく出発させる多摩東京教区
皆さん、おはようございます。お会いできてうれしいです。
ここは多摩東京教区ですね。「東京」という言葉には、日本の中心というイメージがあるでしょう。しかし、かつて日本の中心は「京都」だったのです。
国の中心となる所には、「京」という漢字を使うようです。李氏朝鮮の首都「漢城府」は、日本の統治時代に「京城府」に改称されました。今は、「ソウル特別市」になっています。また、中国の首都は「北京」ですね。
江戸幕府が終焉を迎え、明治維新の際に新しく都として定められたのが東京です。「東」は、朝日が昇る方角ですから、〝出発する〟という意味があります。また、「多摩」の字を見ると、「多い」と「摩」で構成されています。「摩」には〝こすって磨く〟という意味があり、「たま」は「玉」とも書きますから、多摩東京教区は、〝宝物のようなたくさんの若者を教育して磨き上げ、新しく出発させる所〟だと言うことができるのではないでしょうか。さらに、その中心都市は「八王子市」です。〝八人の王子様〟ですから、ここにも何か象徴的な意味を感じますね。
このたび、真のお母様の願いを受けて訪韓し、真の父母様のご聖婚六十二周年を記念する一連の行事に参加してきました。お母様は行事中、とても忙しく過ごしておられましたが、新型コロナの状況が少し落ち着いてきたこともあり、今、一年半ぶりに訪米しておられます。ちょうど、ラスベガスに着いておられる頃だと思います。ハワイに寄られて、一週間ほどで韓国に戻られると伺いました。
以前は、真の父母様が米国を訪れると、短くても一か月、大抵は三か月、六か月と、長い時間をかけて摂理を引っ張っていかれたと思います。今回は、たった一週間で帰国されるというのですから、真のお母様の意識の大半は、南北統一、神統一韓国の一日も早い実現という思いで占められているのだと思います。
世界で起きるさまざまな問題を他人事と捉えてはいけない
皆さん、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、いまだ収束の兆しが見えません。何の罪もない、幼い子供たちの犠牲が増え続けています。皆さんもテレビのニュースで残酷な映像を見るたびに、なんて悲惨なのだろうかと、胸が締めつけられているのではないでしょうか。プーチン大統領という一人の指導者の決断によって、このような悲劇は生まれました。指導者の責任の大きさを改めて考えさせられます。
長い歴史を通して待ち焦がれてきた人類のメシヤ、真の父母様をこの地にお迎えし、天地開闢時代が訪れました。新天新地の世界は出発したのです。にもかかわらず、多くの人は真の父母様のことを知らないまま過ごし、争いの絶える間がありません。皆さん、真の父母様のことを先駆けて知り、祝福を授かった私たち一人一人の責任の大きさを感じませんか。ウクライナでの紛争をはじめ、世界にはさまざまな問題があります。皆さんは、それらの原因を突き詰めて考えたことがあるでしょうか。
真の父母様は、韓国を父の国、日本を母の国、米国を長男の国として立てられました。そして、台湾、フィリピン、カナダを、それぞれ長女、次女、三女の国とされたのです。天の摂理上、これらの六か国以外は、摂理的位置づけが特別にはされていません。強いて言えば、〝兄弟の国〟ということになるでしょうか。
家庭において、父親と母親の仲が悪いと、子供たちの心は不安定になり、兄弟げんかもしやすくなるでしょう。同様に、韓国と日本の関係が悪化すれば、世界中で紛争が起きやすくなるのです。私たちは、ロシアとウクライナの問題を他人事と捉えてはいけません。韓日の一体化に責任を持つ私たちは、自らの使命を果たせていないことを悔い改めなければならないのです。
韓国の尹錫悦・次期大統領は韓日関係の改善を願い、日本の岸田文雄首相も両国の協力の重要性について語っています。両国には、歴史問題など難しい面がありますが、一つ一つクリアし、父母の国として一体となり、世界中の子女の国の希望になっていってほしいと思います。
真のお母様をお支えしておられる
お孫様の姿に感動を受ける
それでは、このたびの訪韓の報告をします。
四月十三日の夜、私は清平の清心ビレッジに到着しました。
翌朝、李成萬副会長から、真のお母様が水仙の花をごらんになるため、隣接するHJマグノリアモッチブに来られると聞き、慌てて移動しました。そこは以前と随分ようすが変わっています。一階はショップ、二階は食堂になり、三階は、たくさんの水仙の花が飾られたカフェになっています。
ちょうど、世界のリーダーや日本の教区長たちが、水仙カフェでコーヒーを飲んでいて、真のお母様と一緒に写真に収まることができました。ある教区長は、「お母様とこんなに近くで写真を撮ったのは、人生で初めてです!」と喜びを爆発させました。
十五日午後五時、HJガーデンホール(天城旺臨宮殿大聖殿)で、「孝情天寶特別大役事」が行われました。私はその場で、全世界の兄弟姉妹が精誠を込めて捧げた孝情奉献書を、天の前に奉献する役目を担いました。
十六日の午前七時、天正宮博物館で「第五十五回天の父母様の日および第六十三回真の父母の日 天一国敬礼記念式」が行われました。お席に着かれた真のお母様の前に、たくさんの果物で祭壇が築かれていました。お母様が小さく見えるほど、祭壇の規模はどんどん大きくなっているようです。思わず、十年後にはどのような光景になっているのだろうかと考えてしまいました。
真のご家庭を代表して、文信出様ご夫妻、文信興様ご夫妻が、真の父母様に花かごをお捧げになりました。お二人は二年前に祝福を受けられましたが、日々、急速に成長しておられると感じます。とてもりりしくて、お姿を拝見するたびに、文孝進様のことを思い出します。
その日の午前九時から、HJグローバルアートセンター(清心平和ワールドセンター)で、「二〇二二天地人真の父母孝情天宙祝福祝祭」が挙行されました。
その聖水儀式で、文信汝様と文信越様が、真のお母様の補佐を務めておられ、本当に美しいお姿でした。また、リトルエンジェルスと教会の青年・学生メンバーが公演を披露したのですが、どれほど華やかで感動的だったでしょうか。お母様は、芸術への造詣が深いです。演技や演出など、一つ一つを細かくご指導なさっているのだと思います。
天の父母様のもとの人類一家族世界
の出発点になることが願われる
ここで、真のお母様がなさった祝祷のポイントを紹介します。
まず、「七十か国でこの場に参加している二千百双」という数に言及されました。会場では約三百五十人の新郎新婦が参加し、世界七十か国で約二千百組が双方向中継で式典に臨みました。会場の参加者は、大半は韓国人でしたが、中には、「どうしても韓国で参加したい!」と、領事館で粘り強くビザの発給申請をした日本人も何人かいたということです。
また、「天一国の民としての責任と召命を全うする……孝子・孝女、忠臣の家庭になる」「私たちの家庭を通して、氏族と国を経て、世界において『天の父母様(神様)のもとの人類一家族の夢』を成す」ことを願われました。真の父母様は一人一人の幸福を願うとともに、天の父母様のもとの人類一家族、その理想世界の出発点にしてほしいと訴えられたのです。教会行事には、八大名節の記念式典など、重要なものがたくさんありますが、個人においては、祝福式がとても大きな意味を持つでしょう。私たちは、真の父母様から祝福を受けなければ、生まれ変わることができません。サタン側から神側に血統が転換される唯一の道が、祝福なのです。祝福家庭を中心にしてこそ、天の父母様を中心とした新しい世界を築くことができます。二世、三世に祝福の伝統をつなげながら、天の夢を実現してまいりましょう。
真のお母様は、「私たちの一生において一番の黄金期に、真の父母様と共に、この大役事に一緒に同参しうるきょうとなり」と喜びを表されました。
祝福を受ける人数は、一世よりも二世のほうが圧倒的に多くなりました。
六五〇〇双の祝福式は、一和のメッコール工場が会場でした。壁に沿ってメッコールの段ボール箱が積み上げられ、工場で一晩休んで当日を迎えたのですが、コンクリートの床は冷たく、あまりにも寒くてよく眠ることができませんでした。しかも、シャワーを浴びられないので髪の毛はベタつき、顔を洗うことさえできないまま式典に臨んだのです。
今回の祝福祝祭で、真のお母様は、男性の参加者にはタキシードを着て参加するように勧められ、女性のドレスについてもアドバイスをなさったそうです。タキシードは、やはりかっこいいですね。会場には、色とりどりの花が飾られ、祝賀ムードに満ちあふれていました。時代の変化を痛感させられます。
最後に、真のお母様は、「必ず独り娘、真の母と一つとなり、あなた(天の父母様)の夢、人類の願いを成し遂げてさしあげる誇らしい祝福家庭の息子・娘になる」ように強調されました。参加者はもちろん、私たち全体を祝福し、激励してくださったのだと思います。
韓日米の指導者を代表して、朱鎭台・神韓国共同大陸会長(神京仁国)と私、龍鄭植・神米国大陸会長が億万歳を先導し、祝祭は締めくくられました。
韓日米、三か国の使命と責任の
大きさを痛感する
十七日午前十時、天苑宮の建設現場に特設ステージが設けられ、「天苑宮勝利奉献決意式」が挙行されました。私が見たところ、天苑宮は、天正宮博物館の倍以上の規模で、外観は、ほぼでき上がっているようでした。
代表報告祈祷は、韓日米の天議苑苑長(李基誠・神韓国天議苑苑長、徳野英治・神日本天議苑苑長、金起勳・神米国天議苑苑長)が捧げました。このことからも、真のお母様は、韓日米が一つになって天の摂理を完成することを願っておられることが分かります。
み言に立たれた真のお母様は、「この聖殿の姿を、今、実感するようになりましたか?」とお尋ねになり、地上で天の父母様に侍ることのできる聖地を建立するという歴史的な日を迎えて、表現しきれない喜びと悲しみが行き交うと語られました。そして、「私たちの地上生活の生涯には、影があってはなりません。影になりうるものは、全て捨てなければなりません。天上天国に行く〝私〟の姿は、クリスタルよりももっと澄んでいなければならないのです」と強調されたのです。「影」とは、簡単に言うと「罪」のことです。これをきれいに清算して、クリスタルよりも透明で輝く存在になってほしいというのがお母様の願いです。
私は、皇甫國・神韓国共同大陸会長(神京原国)、龍鄭植・神米国大陸会長と共に、全世界の天一国指導者と祝福家庭一同の名で決意表明を行いました(14ページに詳細)。天苑宮の完工は来年の五月五日です。今からちょうど一年残っています。私たち祝福中心家庭が一つになり、全力投入して、天苑宮の勝利的奉献に貢献してまいりましょう。
天苑宮の象徴となるオベリスク「天勝塔」の除幕式も行われました。その恩恵が全世界に連結されるように、真のお母様から、天勝塔の模型が、各圏域の代表に下賜されました。天勝塔はとても高く、夜になると、下からライトアップされるそうです。その美しい夜景を見に、多くの観光客が集まるようになるのではないでしょうか。
その日の正午、HJグローバルアートセンターで、「特別午餐会」が開かれました。各大陸から礼物が奉呈され、日本は、「永遠の光」というタイトルの絵画をお捧げしました。これは、二世の姉妹が二か月間、寝る間も惜しんで描いたものです。また、韓日の第五地区から、朴榮培・神韓国共同大陸会長(神慶尚国)と朴鍾泌・地区会長が、韓日トンネルの断面模型をお捧げしました。
壇上には、真のお母様を中心とした席が準備されたのですが、お母様の隣が文薫淑様の席で、その隣が私の席だったのです。席順は、お母様が全て決めておられるそうです。私は改めて、日本は偉大な国であり、その使命と責任は大きいと感じ、食事を味わう余裕もないほど緊張しました。
バリトン声楽家の金東圭教授の公演、青年・学生たちのダンス、人気歌手のチョ・ハンヂョさんの公演が披露され、最後に会場全体で「サランヘ父母様」を歌いました。
十八日の朝、日本の第一、第二、第三地区の指導者が集い、水仙カフェで朝食会を行いました。
真のお母様は今、食事の文化を変えようとしておられます。食事作りで苦労する母親たちを解放しなければならないというのです。日本もそうだと思いますが、韓国では、母親が朝早くから一生懸命、食事を準備します。お母様は、家族が朝食をパンで簡単に済ませるようにして、母親の負担を減らせるようにしたいと考えておられるのです。
真のお母様は、水仙カフェで提供されるパンやスープなど、全てのメニューを監修し、世界のリーダーたちに朝食の在り方を指導しておられます。私も今回、十分に学んだので、朝食はパン一つ、コーヒー一杯で済ませて、妻が休めるようにしたいと考えています。
会議よりも内的な精誠を積むことを
重要視された真のお母様
十九日から二十日まで、「天地人真の父母様主管 天一国世界指導者特別教育および天心苑特別精誠(徹夜祈祷会)」が持たれました。もともとは、世界から集った指導者たちの会議が予定されていましたが、真のお母様は、それ以上に内的な精誠を積むことを願われたのです。
その期間は、午前九時からHJガーデンホールで講義がありました。金振春先生が、真の父母様の価値について五講座を担当し、李基誠苑長が、天寶について三講座を担当しました。
夜には午前三時まで天心苑で徹夜祈祷会が持たれました。また、講義の合間なども、時間の許す限り、精誠を尽くして祈ることが求められたのです。
現在、二〇二七年までの六十か月路程を歩んでいます。六千年に及んだ復帰摂理を終結しようとするこの時、全ての指導者が心を整理し、完全に影がなくなるように精誠を尽くしてきました。これから日本でも、教会ごとに、天心苑特別祈祷室での徹夜祈祷会を行うようになると思います。真のお母様と心情を一つにして出発した指導者たちと共に、六十か月路程を再出発してまいりましょう。
二十一日午前十時、世界平和女性連合の創立三十周年記念式(HJグローバルアートセンター)が行われました。
文薫淑・世界会長の歓迎の辞、文善進・世界首席副会長の祝賀メッセージ(米国からの映像)、文姸娥・神韓国UPF議長の激励の辞などのあと、真のお母様がみ言に立たれ、天一国安着のための女性の役割を強調されました。
真のお母様から多くの愛情を
注がれた日本の指導者たち
同日午後一時三十分、HJガーデンホールで、二日間の特別精誠の締めくくりとして、「世界指導者特別集会」が開かれました。その場でも、真のお母様は、クリスタルのような霊人体となり、生活を正すように願われました。また、日本に対しては、全ての二世、三世を復活させるように激励してくださいました。
そして、この期間の感想を述べるように、私が指名されたのです。その瞬間、胸を銃弾で打たれたような衝撃が走りました。私は受けた恩恵を全力で証しし、最後に力強く決意表明をしました。
そのとき、真のお母様が、「日本から何人来ているの?」とお尋ねになったので、「六十九人来ています」とお答えすると、「全員出てきて、一曲歌いなさい」とおっしゃいました。私たちは、「み旨の応援歌」を、腕を振りながら力いっぱい歌いました。お母様は、参加した全ての指導者に、記念品としてネクタイをプレゼントしてくださいました。
二十二日、天心苑で日本の指導者たちが集会を持っていたとき、真のお母様が修錬苑に下りてこられるという情報が入りました。すぐに外に出ると、すでにお母様がいらっしゃって、つつじを背景に、日本の指導者たちと写真を撮ってくださいました(10ページにグラビア)。その後、ブフン(富興)百貨店で、教区長たちにはネクタイを、会長団には服を買ってくださいました。
訪韓に当たり、日本人の教区長でビザを申請した三十三人のうち、取得できたのは十七人でした。ビザが下りたときはもちろん、PCR検査の結果が陰性と出たときも、食口たちは、わがことのように喜んでくれたそうです。このように苦労して清平に着くと、桜が満開でした。皆、「やはりここは天国だ」との思いを深めたのではないでしょうか。
皆さんは、清平と「冬のソナタ」のロケ地(春川市)を結ぶ遊覧船のプロジェクトが進んでいるのをご存じですか。建造中の遊覧船は約三百五十人が乗れるそうです。今回、プロジェクトを共同で行う企業にお願いして船を貸し切り、一時間ほどかけて、ロケ地を訪問しました。そこは、年間三百万から五百万人が訪れるそうです。真のお母様は、その観光客が全て、清平聖地を訪れ、神霊に満たされるようにしようとされているのです。
二十四日、鮮文大学(牙山市)を訪問し、日本人留学生と交流してきました。礼拝の時間を持ち、じゃんけん大会も行いました。キャンパス内の芝生で、グループに分かれてピザとチキンを食べたり、一緒に踊ったりして、楽しい時間を過ごしました。彼らの中で、今回の祝福祝祭に参加した兄弟姉妹が十五人いたので、お祝い金も渡してきました。
コロナ禍が続き、まだ、活動に制限を受けるとは思いますが、多摩東京教区のさらなる発展を期待しています。共に頑張ってまいりましょう。