神聖な黄金期、責任を果たす天一国指導者に

鄭元周・天務院副院長のメッセージ

 四月十四日、韓国・清平のHJ天宙天寶修錬苑、天城旺臨宮殿大聖殿で「天一国指導者総会」の開会式が行われ、天務院の鄭元周・副院長が歓迎の挨拶に立ちました。以下は、その場で鄭元周・副院長が語った内容を翻訳し、整理したものです。(文責・編集部)

歴代最高となった「天苑宮・天一聖殿入宮式」の記念週間行事

 おはようございます。
 この時間、天の父母様(神様)、天地人真の父母様の愛と恩恵が指導者の皆様にあふれることを祈りながら、天務院全体の公職者の名で歓迎の挨拶を申し上げます。
 三月末の「加平孝情文化祝祭」(3月29日)をはじめ、「全世界二百十万孝情特別礼拝」(4月6日)、そして、天苑宮に真のお母様をお迎えして挙行された「天苑大祝祭開会式」(4月10日)によって、その序幕が開かれた「天苑宮・天一聖殿入宮式」の記念週間行事が、きょうと明日にわたる「天一国指導者総会」および「閉会式」で、フィナーレの幕を下ろすことになります。
 振り返ってみると、三十五もの歴代最高レベルの行事でした。私たちの共同体が、これまで一度も経験したことのない、空前絶後の規模でした。二年前の天苑宮奉献式のときとは全く違う次元、全く違う水準であり、物的・人的資源はもちろん、有・無形の数多くの精誠は、私たち統一家が投入した、いかなる行事とも比較できません。全ての面で奉献式の四倍以上でした。これからも、このようなレベルの行事は、なかなかあるものではないと思います。
 入宮式勝利のために、全世界の公職者と各教会の牧会者、祝福家庭と未来世代のピュアウォーターたちまで、皆が心を一つにして精誠を捧げてきました。そして、毎晩、天心苑特別徹夜情誠を通して、勝利のために熱く祈りました。この全ての精誠、天に向けたこの全ての孝情が熱く束ねられ、天苑宮・天一聖殿の入宮式として貴く実を結び、天の父母様、天地人真の父母様に奉献されたと考えられます。
 大変苦労された、指導者の皆様と全世界の祝福家庭の皆様、私たち皆のために、盛大なお祝いと感謝の拍手をしていただければ幸いです。(拍手)
 そして、この場を借りて特別にお礼を申し上げたい方々がいます。今回の記念週間を通して、道路に立ち、早朝から夜遅くまで、寒さや暑さ、雨風、空腹や眠気など、あらゆる心身の苦しさを乗り越え、一週間で数千から数万台の車両の駐車と交通案内に対応し、清心平和ワールドセンターの前を横断する数万人の食口を安全に案内した方々です。それは、未来世代の青年教会長と公職者、二世・三世のピュアウォーターたちです。どうか、熱く、惜しみない感謝の拍手をお送りください!(拍手)

「命懸けで、やり遂げます」。天に対するお母様の誓い

 本日の行事名は、「天一国指導者総会」です。入宮式を終えた翌日のきょう、これまで以上に「指導者」という単語が重く感じられます。
 そのうえ、指導者の前には「天一国」という単語が付いています。それで、「天一国指導者」となるのですが、この言葉は、入宮式を終えた私たち全員に示唆するところが非常に大きいのではないかと思います。
 「指導者」という単語を検索すると、「人を教えて導く人」と出てきます。一般的には、「ビジョンを提示する人」「決定を下し、責任を負う人」などと言われています。社会的通念でも、このように重大な役割が付与されますが、私たちには、その前に「天一国」という単語があるので、その意味と重さの面で、よりたくさん考えさせられるのです。
 二〇二三年五月七日は天苑宮奉献式が行われた日でした。そのとき、真のお母様はこのように祈祷されました。
 「天の父母様、喜んでお受けくださいませ。いまだに不備な点がございます。しかし、来年二〇二四年の入宮式には全ての面で完璧に整理、整頓した中で、天の父母様が直接、真の父母と共に、地上で摂理を始めることのできる環境圏をより大きく広げるために、最善の努力をいたします」
 文脈をよく見ると、二〇二四年に入宮式を執り行うという約束でした。ところが、その年の六月一日、「神韓国(第1・2地区)公職者決意および派遣式」の際に、真のお母様は、「入宮式の奉献を二〇二五年に成し遂げましょう」と励まされたのです。奉献式から一か月もたたないうちに、入宮式の日付が二四年から二五年に変わりました。
 何があったのでしょうか? 真のお母様は、入宮式のための天苑宮建設によって生じるもろもろの内容に、多くの困難と問題点があることを正確にお知りになったのです。それを知ってから、日程を変えられました。それで、神韓国の公職者たちに入宮式の準備について、このようにするようにと語られました。
 「命懸けで、やり遂げます」
 その場にいた神韓国の公職者全員が、「命懸けで、やり遂げます」と、この言葉を復唱しました。復唱しながら、真のお母様の心は苦しく、とてもおつらかったことでしょう。しかし、誰も、その復唱の意味とお母様のご心情を推し量ることはできなかったと思います。
 「命懸けで、やり遂げます」。この言葉は、公職者の叫びである前に、天の父母様に向けた真のお母様の叫びでした。お母様の覚悟、お母様の誓い、お母様の決断でした。
 その後、真のお母様は入宮式勝利のために全ての精誠と努力を投入されました。天苑宮の建設に関する諸事を一から十まで直接点検し、指揮されたのです。一週間に何度も現場を見にいかれ、ある日は一日に二、三回も視察を強行されました。

天務院が設立された理由

 それから一年がたった二〇二四年六月六日(天暦5月1日)、家庭連合創立七十周年記念式のとき、天の摂理の中枢機構として「天務院」が立てられました。その際、天務院の設立理由として初めて語られたみ言は、「来年、天の父母様の入宮式に向けて、新しい組織体系を立てていこうと思う」でした。入宮式勝利の奉献が、天務院設立の第一の理由だったのです。
 天苑宮の内外が完成すると、真のお母様は、入宮式はもちろんのこと、次のステップとして、私たちが迎えるべき新しい時間と時代のために、摂理的意味とみ旨と方向が集約された、ソフトウェアとシステムの定着に重点を置かれました。そのようにされた理由は、人類万代のための永遠な摂理的価値と意味が持続的に伝承され、好循環的に作動しなければならないからです。
 それで、天苑宮の建物以上の精誠と努力をここに投入されました。それが正に天務院であり、天務院を中心とした「真の父母論」と「韓民族選民大叙事詩」、そして「天一国讃美曲」の制作でした。
 天苑宮・天一聖殿の入宮式は、六千年を経て天の父母様が地上に初めてお越しになる日であり、安着される日です。真の父母様のお体をまとって祝福家庭の子女たちと共に地上天国生活を始められる初日です。
 また、真の父母様を通じて、真の愛、平和世界、「天一国」を直接主管し、治められる、始まりの日です。直接主管して治められるとは、天一国が本格的に稼働することを意味します。真のお母様が天苑宮を「天一国中央庁」と語られた理由が、ここにあります。
 天一国は、天の父母様を中心とした主権のもと、孝情天苑という天の領土があり、天の民である祝福家庭がいる場所です。しかし、外形的条件だけで、天一国は機能しません。まずは、天一国を運営できる公式的な組織体が必要です。
 また、天一国の民が共有することのできる「共同の価値」、そして、一つの主流叙事である「歴史」が必要です。これが、国を機能させ、持続可能にする本質的な要素です。
 そのような観点から、真のお母様は天一国中央庁である天苑宮を中心として、ローマ教皇庁(バチカン)のように、孝情天苑が天一国の様相を完全に整えることができるようにするために、中央行政庁として「天務院」を立てられたのです。

天一国の民にとって必要な価値や文化芸術を確立する

 真のお母様は、天一国の国民が持つべき共同価値として、天の摂理から見た真の父母様の位相と価値が込められた「真の父母論」を確立してくださいました。昨年、「天苑宮・天一聖殿入宮勝利決意週間」の際、講義大会と説教大会が開催されたのは、「真の父母論」を全世界に急速に拡大させるためでした。
 そして、天の父母様を中心とした天一国の歴史観、摂理史観として、「韓民族選民大叙事詩」を定立してくださいました。二〇二四年八月二日、その名称を最終確定し、その後、韓国と全世界に早く教育を展開するように指示されました。その理由は、真の父母様を通じて祝福を受けた天の血統が真の選民であることを明確に悟らせるためであり、その恩賜の前に選民の責任を果たせるようにするためでした。
 それに合わせて天一国の文化芸術を確立するために、真のお母様は「天一国讃美曲」を準備されました。昨年八月三十日の朝、お母様は「天の摂理と人類歴史六千年を経て、初めて天の父母様に実体で侍る場には、天の血統である祝福家庭と未来世代が入宮式の讃美曲を作り、公演を作り、また讃美チームを構成して、感謝と頌栄を捧げなければならない」と語られました。そこで、世界中から音楽家の食口が招集され、天心文化院を中心に四十日間、特別精誠を捧げ、讃美曲を作っていきました。
 音楽公演分野だけではありません。美術絵画分野も天一国文化として確立されなければならないことを明確にし、「韓民族選民大叙事詩」を、天一聖画に匹敵する絵画として描くように指針を下さいました。
 それで、昨年八月から十二人の食口の画家が、昼夜を問わず全力を尽くして韓民族選民大叙事詩の絵画十三作品を描き、今年三月に完成に至りました。一つ一つの作品が、横六メートル以上、縦三メートル以上の大作です。韓民族を中心とした初臨・独り娘の聖誕と摂理的経綸の叙事が感動的に表現され、各作品の叙事と核心テーマは、全て真のお母様が設定してくださいました。
 天務院もそのみ旨に百二十パーセント応じるために、「入宮式勝利のための特別七日精誠」を天心苑で捧げ、入宮式全体の企画を樹立し、統合運営本部と組織委員会を設置することはもちろん、十五以上のTF(タスク・フォース)を編成しました。

天の父母様が地上に安着し、摂理を直接経綸できる時代が到来

 このように、真のお母様は入宮式を全方位的に、一日を千年のように、深い精誠の上に準備し、完成数である天一国十三年、ついに内外に不可逆的な摂理的大変革を成し遂げられました。たった一日も休むことなく、絶えず前進に前進を重ねられたその不屈の意志で、私たち皆を、全世界人類を、新しい時代、新しい歴史の場に導かれたのです。
 大きな流れの中で、真のお母様は天一国十三年、最初に創造主・天の父母様に実体で侍る、地上天国生活圏時代を開いてくださいました。新時代のこの祝福を、お母様は年頭標語に盛り込んで発表し、天一国十三年だけではなく、代々続く最大の恩賜であると語られました。
 また、六千年間隠されていた天の母の摂理的位相を取り戻し、その天の母の実体が「ホーリーマザー・ハン」であることを標榜し、ホーリーマザーを通じて、天の血統の真の生命の誕生がなされることを明確にされました。そして、ホーリーマザー・ハンに侍る祝福家庭として、感謝祈祷をすることができる、特別な恩賜を与えてくださったのです。
 さらに、正に昨日、天苑宮・天一聖殿入宮式の勝利を通して、天の父母様が地上に安着し、摂理を直接経綸できる愛の実体となる、治理(治める)時代を成し遂げられました。
 このように、真のお母様は、私たち祝福家庭共同体と全世界人類のために偉大な新時代を開いてくださいました。ホーリーマザー・ハン、お母様に盛大な感謝の拍手をお送りください!(拍手)

天一国指導者とはいかなる者か自ら見せてくださったお母様

 昨年十月十五日の朝会で真のお母様が語られたことが今でも耳に残っています。入宮式の準備をめぐってさまざまな指針をお与えになる中で、突然こんなみ言を下さいました。
 「天は最後までやり通すようにだけおっしゃっていますね」
 大きく深呼吸をなさり、「天は最後までやり通すとだけおっしゃっている」と語られるその声。天の父母様の思いを全てそのまま感じ、天の父母様と完全に共にされる真のお母様が、どれほど大変な路程を歩んでいらっしゃるのか、どれほどの死闘を繰り広げながら入宮式を準備しておられるのかを改めて実感するようになりました。
 しかし、真のお母様はその後も、八十歳を超えたお体で一日も休まれず、一日も安らかに眠る日もなく前進に前進を重ねられました。
 天務院が入宮式の準備や進行過程に関してご報告した内容だけでも、九か月間で千ページを超えます。そのとてつもない分量を、真のお母様は一日に何時間も全てお聞きになりました。ただ傾聴されて終わったのではありません。その企画案や進行過程について一つ一つ方向を定め、修正してくださったのです。どれだけ集中して検討してくださったか分かりません。どれほど私たちの足りなさを忍耐し、正しく導いてくださったか分かりません。
 尊敬する指導者の皆様。
 真のお母様は、人類の涙をぬぐう平和の母であり、人類の真の母、天の母の実体であるホーリーマザー・ハンであられます。しかし、天一国を考えると、創建者であり、建国者であられます。真の天一国指導者、天一国の永遠の標本であり、師範であられます。
 真のお母様は、私たち天一国指導者と言われる人々に、それがいかなる者であるのかを、この十三年の路程を通して自ら見せてくださいました。天一国指導者は、どんな心構え、どんな態度と姿勢を持たなければならないのかを、ご自身の崇高な人生と生涯によって雄弁に証しされました。
 このような母の姿、このような母の人生を見ながら、天一国指導者という名前を付けている、今日の私たちの姿を改めて振り返ってみます。そして、どうすれば真のお母様が望まれる真なる指導者、お母様の期待に応えることのできる天一国指導者になることができるのかを考えてみます。
 マタイによる福音書第五章4節に「悲しんでいる人たちは、さいわいである」とあります。真のお母様の願いに応えるために胸の奥深くで哀痛するならば、それは福のある姿、義理堅い姿であり、天一国指導者になるための真なる第一歩ではないかと思います。

お母様から受けた恩恵と愛に報いる私たちになると固く決意

 真のお母様は、全世界で三十年以上、四十年以上、五十年以上、み旨の道で苦労した天一国功労者千二百六十人に、ホーリーマザー・ハンの印が押された叙勲章と特別聖物を下賜してくださいました。摂理の父母国家である神韓国と神日本の功労者の叙勲式は、三月十八日に直接主管し、一人一人に下賜してくださいました(本誌5月号にみ言とグラビアを掲載)。
 無理をなされてはいけないので、実は代表者数人だけ直接受け取ることにし、残りの功労者たちは、会長が代わりに伝達し、記念写真だけをグループ別に撮っていただけるように計画していました。ところが、真のお母様は、何時間かかったとしても一人一人に手渡すとおっしゃったのです。
 そのみ言に、本当に感動しました。お体に大きな負担がかかるのではないかと心配になりましたが、真のお母様は、功労者一人一人に叙勲章を手渡されました。皆がとても喜び、深い恵みと愛の時間になりました。
 翌日の朝会で、真のお母様は功労者たちの感想を聞かれ、「実は、腕がとても痛かった」とおっしゃいました。そして、「私がしたことは、霊界にそのまま行くのです。そのため、私と共に最後まで一緒にした人々、その名前を私が覚えているということは、霊界が知っているということです」と語られました。このことからも、お母様が天一国指導者一人一人をどれほど大切に思い、愛していらっしゃるのか、はっきりと悟ることができました。
 天一国指導者の立場は、本当に恵まれた、光栄な立場です。この立場が与えられていることは偉大な祝福であり、恩賜なのです。しかし、受けてばかりいてはいけないと、真のお母様は明確におっしゃいました。重要なことは責任であるとし、責任を果たす指導者になるようにと強調されました。
 惜しみなく与えたあとに、これ以上与えるものがないかと再び考えられる真のお母様は、本当に人類の真の母であられ、創世前からいらっしゃった天の母の実体、ホーリーマザーであられるのです。その恩恵と愛に報いる私たちになることを固く決意しながら、お母様に盛大な感謝の拍手をお願い申し上げます。(拍手)
 天一国十三年はとても福多き、光栄な年です。この偉大で神聖な黄金期に天一国指導者の責任を果たす私たちになることを、もう一度決意するように心から願います。そして、熱く新たな出発をする、今回の「天一国指導者総会」となれば幸いです。
 指導者の皆様一人一人の苦労と精誠に、天務院は常に深い感謝と敬意を表します。いつも指導者の皆様を応援し、支持する天務院になることをお約束し、一泊二日で行われる「天一国指導者総会」に大きな勝利があることを願います。ありがとうございました。