天苑宮入宮に対する摂理的意味

四月二十四日、韓国・清平の清心平和ワールドセンターで真の父母様のご聖婚六十四周年を記念する祝賀行事が行われました(14〜19ページにリポート)。真のお母様はみ言(8ページ)の中で、来年四月に行われる天苑宮入宮式について触れ、精誠と努力を尽くしてその日を迎えるように願われました。ここでは、天苑宮入宮の摂理的意味について、田中富広会長に解説していただきます。(文責・編集部)

 「天の父母様(神様)の夢を地上で成してさしあげる真の父母によって、天苑宮が建立され、来年には天の父母様をお迎えする入宮式をするようになります。このとてつもない、ときめき、胸がいっぱいになる感謝と喜びを、どうして私たちだけで享受することができますか。
 世界の八十億の人類が皆、共に、天の父母様を地上にお迎えする日に向かって走っていかなければなりません。天の父母様の懐に人類が一つになって抱かれるその日のために精誠と努力を尽くして、その日を世の中に知らせる祝福家庭、皆さん全員となることを祝願いたします」(天地人真の父母様天宙聖婚64周年記念式でのみ言)
 天一国十三年天暦三月十六日(2025年4月13日)の天苑宮・天一聖殿入宮式まで一年を切り、Dデーに向けてカウントダウンの段階に入っています。
 天の父母様が地上に安着される日となる天苑宮・天一聖殿入宮式は、六千年の人類歴史において、最もうれしく喜ばしい聖なる一日です。この日は、天の父母様が太初に夢見られた「天の父母様のもとの人類一家族理想」が、六千年を経て、ついに地上に着地する日です。
 また、天の父母様の前に人類歴史上最高の孝行を尽くしてこられた真の父母様が、そして今、地上で天の摂理を牽引される独り娘・真のお母様が天上の真のお父様と共に、天の父母様に最高の栄光をお捧げする日でもあります。「天の摂理と人類歴史の完成」の幕が開く天宙史的な事件と言ってもいいでしょう。
 そこで改めて、天苑宮入宮に対する摂理的な意味を整理しておきましょう。

 真のお母様は、〝天の父母様の夢が、子女たちと一緒に暮らす地上での生活、地上天国生活だとしたら、家がなければなりません〟とおっしゃいました。ですから、天苑宮の最も根本的な意味は、「天の父母様と子女たちが一緒に地上で天国生活をする家」ということになります。この根本的な意味をもとに、以下の三点で整理してみましょう。

◆天苑宮・天一聖殿
 その第一の意味は、天一国時代に天心が安着する「天苑宮・天一聖殿」であるということです。神様を父母として迎える永遠なる地上安着の基地でもあります。
 真のお母様は、〝天苑宮は永遠の聖殿である〟と語り、〝世界人が懐かしみながら訪れたいと願い、ここで暮らしたいと願う所でなければならない〟とおっしゃいました。そして、〝天苑宮・天一聖殿は天宙の本部になる〟と語り、設計から一つ一つの細部にわたって指導され、意味を付与してくださいました。

 「天苑宮・天一聖殿」は、聖殿中央に人(私自身)が立つことにより、天と地と人を象徴する〝天地人〟一体の理想が表象されるように構成されています。また、左右にある十四点の巨大な天一聖画を通じて、真の父母様の生涯路程と平和理想実現に向けた天の摂理の経綸が表現されています。

 天の父母様が地上に安着することを通して、天の摂理と人類歴史の完成、そして「天一国主権」が立てられることを象徴します。
 聖殿に一歩入れば、天の父母様の天心と人類の孝情が触れ合う感動と歓喜の瞬間を迎えます。真の父母様の生涯路程は、人類を聖殿に招き入れ、天の父母様との感動の出会いをなす瞬間のためにあったのかと思えるほどに、荘厳で雄大であり、かつ、真の父母様の赦しと愛の繊細な心情に包まれるのです。
 天の父母様と真の父母様に侍り、人生を天に捧げてこられた諸先輩の足跡も描かれています。真のお母様が未来永劫にわたって残したいとお考えになっている心情世界が満ち満ちており、思わず感謝と感動の涙を誘います。

◆教育の殿堂
 第二の意味は、天一国時代に天の民の生活様式を教育する「天苑宮教育の殿堂」であるということです。
 真のお母様は、〝世界の全ての人類が天苑宮に来て、教育を受け、事実を見て、父母の業績を見て、祝福を通して生まれ変わった子女になって、地上生活を充実させ、美しく、実りあるものにしなければならない〟と語られました。
 また、天寶祝福家庭には〝精誠と努力を尽くして、天一聖殿に記録されるような実績を持たなければならない〟とも語られました。
 天苑宮は、天の父母様に侍る「天国生活」の伝統を継承し、私たちが生活信仰として着地させながら万民に拡大していくための基地ともなります。
 真の父母様が生涯を通して教えてくださった核心は、「ために生きる」伝統です。平和世界実現の道は、父母の心情を中心とした兄弟姉妹として、互いにために生きる道しかありません。
 その意味で天苑宮は、真の父母様の生涯路程を教育して、「天一国の民」を生育、繁栄させていく場所であり、天寶家庭、祝福家庭の愛天・愛人・愛国の実践生活が〝天一国時代の使徒行伝〟として記録されていく殿堂でもあります。

◆天一国の中央庁
 第三の意味は、天一国時代に天の統治が実体的に展開される「天苑宮中央庁」であるということです。
 真のお母様は、「天苑宮は天一国の中央庁の概念」であるとして、〝実際に地上におられる真の父母様が、人類に相対し、全ての国々を相手に治める所である〟とおっしゃいました。さらには〝全世界の指導者たちは、今日起きている全ての難問解決のためにここに来てひざまずき、天の哀れみと知恵と祝福を受けなければならない〟とも語られました。

 そのため、天苑宮は「天一国の中央庁」として、天の父母様が真の父母様を通じて全世界を治める場所であり、「天一国を治める政府」を象徴し、真の父母様を中心に天一国の経綸が行われる核心機関となります。天一国の理想を中心に和合と統一を成し遂げる共生共栄共義の平和世界実現の象徴でもあるのです。
 国際会議場や宴会場はもちろん、真の父母様の執務室も設置され、世界の指導者たちと向き合う中央庁ともなります。

 以上の天苑宮の三つの摂理的な意味を考えてみると、天苑宮入宮式こそ、天宙史に長く残るであろう歴史的な勝利奉献儀式になるに違いありません。私たちは、最高の精誠を尽くして準備していかなければならないでしょう。
 真のお母様は、〝砂嵐が吹き荒れる砂漠で探し出したその小さな針一つは、独り娘であるお母様と一つとなることのできる子女だった〟とおっしゃいました。そうです。私たちは、お母様が困難な逆境の中で見つけ出された針のように貴重な子女たちなのです。いや、絶対にそうならなければなりません。
 そのような私たちが真のお母様と一つになるのは当然のことであり、宿命です。そして、お母様と完全に一心、一体、一念、一和となることこそ、入宮式を勝利的に奉献するための最も核心的な条件ではないでしょうか。
 天一国十二年、青龍の年、真のお母様と完全に一つとなって飛翔、昇天し、天苑宮入宮式を必ず勝利する私たちとなってまいりましょう。