「原点回帰」

 「アダム・エバの問題と兄弟の問題のゆえに、家庭が破壊されました。そのため、アダム・エバの問題、兄弟の問題を中心として、復帰しようとするのです。原点に返そうとするのです。そのように転覆される基準が、歴史の鍵となります」(天一国経典『天聖経』1048ページ)
 神様の救援摂理は再創造摂理であり、本来の創造理想である原点に再び帰る道でもあります。
 今、世界平和統一家庭連合は、大きな変革の時を迎えています。試練に向き合う時、改革に挑戦する時、いつの時にも私たちは原点を見失ってはいけません。改めて、私たちが生命視すべき原点を確認してみましょう。

原点回帰① 「家庭理想」の安着
 真の父母様は、「安着」とは、神様に侍り、真の父母に侍って暮らすことであることを教えてくださいました。
 実体神殿として立つべき私たちの家庭は、天の父母様(神様)と真の父母様を迎え、侍義生活の伝統を立てていかなければなりません。「真の父母」は、書籍や建造物の中に安着するのではなく、私たちの家庭に安着するのです。真の父母の、地上での安着基地は、「家庭」です。
 言葉を換えれば、子女の勝利なくして、父母の勝利はないとも言えます。私たちの歴史的、摂理的ミッションは、自らの使命完遂とともに家庭理想を取り戻し、私の家庭を通して、血統圏を通して、「真の父母」が安着できる環境を造りあげていくことです。勝利した、人類の「真の父母」は、血統を通して未来永劫に安着します。サタンは、血統を通して今日まで人類を支配し続けてきました。その血統を、私たちは、祝福結婚と家庭理想の安着を通して取り戻していくのです。
 天の父母様と真の父母様を中心とした四大心情の完成、誇れる実体神殿を目指していきましょう。

原点回帰② 「神氏族メシヤ」の勝利
 真の父母様が生涯を通して教えてくださった、復帰摂理における子女としての王道は、「神氏族メシヤ」の勝利です。
 真の父母様の八段階の勝利圏を相続する道は、神氏族メシヤの勝利しかありません。これは、私たちが行くべき、子女としての宿命の道なのです。
 実体神殿を目指す祝福家庭は、氏族のメシヤの位置を確立しなければなりません。霊肉界の氏族圏の先祖の立場に立つのが、氏族のメシヤです。
 神氏族メシヤの推進は、家庭連合が直面する全ての課題の解決の道を提供してくれます。
 真のお母様はこの十年、一貫して神氏族メシヤの勝利を通した救国救世基盤造成を訴え続けてこられました。神氏族メシヤの基盤造成を抜きにした天一国は、砂上の楼閣にすぎません。私たちの地上生活の最終ゴールは明確です! 「天寶修行」に励み、実質的な神氏族メシヤ勝利に向けて、たゆまず前進していきましょう。

原点回帰③ 神霊と真理に満ちた草創期
 真のお父様のご聖和の後、真のお母様が特に強調されたことが、初代教会に帰ろうということでした。
 神霊と真理に満ちた草創期の教会、天の父母様と真の父母様を中心とした真の愛の園に、多くの命が導かれてきました。草創期の先輩が伝道された証しには、霊界動員の話が随所に記されています。霊界が協助せざるをえない、神霊に満ちあふれた教会、聖歌とみ言に満ちあふれ、奇跡と証しの絶えない教会。そこには、神と霊界が屈伏せざるをえない精誠の基台があったのだと思います。
 今、家庭連合の各教会に天心苑特別祈祷室が許諾され、大きな恩恵を頂いています。霊的摂理と霊的役事の本殿である天心苑特別祈祷室を中心に、真剣に天心を尋ね求めて、「天心修行」を絶やすことなく、実体神殿の中心である家庭祭壇に連結していきましょう。
原点回帰④ み言の再武装
 原点回帰の最も核心は、新しい真理「統一原理」です。
 「人間を命の道へと導いていくこの最終的な真理は、いかなる教典や文献による総合的研究の結果からも、またいかなる人間の頭脳からも、編みだされるものではない。……この真理は、あくまでも神の啓示をもって、我々の前に現れなければならない」(『原理講論』37〜38ページ)とあるように、「統一原理」は人類の真の父母が霊界と肉界の両界にわたる億万のサタンと闘い、勝ち取られた天倫の秘密です。
 「統一原理」はみ言の核心であり、私たちの信仰の一丁目一番地であることを肝に銘じておかなければなりません。
 さらに、本年は「勝共理論」での再武装を図り、まん延する共産主義思想の浸透に、しっかり対峙していかなければなりません。神を否定し、永生を否定し、家庭の真の価値を破壊する共産主義思想を克服して、真の愛の主権を打ち立てていきましょう。